ノースショア体験記

text by charlie

2006年1月15日 JO076便でハワイへ向かう。前日に高輪プリンスホテルで行われたトッチーの結婚式のスピーチも無事終わり、めでたく出発の運びとなったのである。サーフボード積載料金の高い日本航空は国際線では絶対乗らないと決めていたが、前後便の奄美大島東京間がアドオンで安くなるという理由から、やむなく選択することとなった。しかし、アテンダントは日本人に化けた国籍不明人ばかりだったぞ、これも日本人雇うよりコストが安いからだろうか。今回は野暮用があってのハワイ旅なので、板は現地調達することにした。おかげで空港チェックインが快適そのものであった。

強い西風のせいでなんと5時間50分でハワイへ到着。相変わらずいい気候である。早速レンタカーを借りてワイキキへ。カピオラニ公園の駐車場で軽装に着替え、まずはダイヤモンドヘッドをチェックしに行った。20年近く前に初めてのハワイに緊張しながら、おんぼろレンタカーで通ったことを思い出した。

駐車場から見下ろすと、パッと見たところ波は意外とあり2〜3フィートといったところか。トレードが入ってはいるが全然ライダブルに見えた。人は100人以上はいたようだった。日曜日ということもあり混雑に輪をかけていたのだろう。

次にアラモアナビーチパークへ。テニスコートをチェックするも遠くていまいち波がわからない感じだった。それからアラモアナボウルズをチェックすると小ぶりながらいい感じで割れていた。

ワイキキバニアンにチェックインした後、昼食はパシフィックビーチホテルの将軍ってところで食べたけど、なぜかズワイが食い放題だった。

午後遅くになって久しぶりにワイキキビーチに出てみた。あまりの懐かしさに感動してしまった。昔、毎日スケボーで通ってきて、ナンパしてぼーっとして過ごしていた学生時代を思い出さずにはいられなかった。

とりあえず、レンタルボードでワイキキでサーフィンすることにした。なにかのガイドブックに、レンタルボードだと波を譲ってくれるようなことが書いてあったのを思い出したからだ。2時間15ドルのクソ重たいロングを借りてパドルアウトすると、そこは人人人・・・・。観光客が圧倒的に多いのだろうが、もう無法地帯である。腰波ということもあるが人が満載である。なかなか波取りには苦労するのであった。裸で入ったせいか乳首がとれそうになったため早々と退散することにした。まぁ、まぁ、ワイキキでレンタルボードで波乗り体験って、なんだかちょっと威張れそうで満足であった。

ビルの隙間からサーフポイントを眺める。クイーンズ。

1月16日 とりあえずノースショアへ向かう。サーファーとしてはあこがれの聖域であり、自らがハイシーズンにそこに居合わせるなど想像も出来なかったところである。しかし、今回は野暮用ついでとはいえ、ついに足を踏み入れるのだから心して取り組む所存なのであった。

パイナップル畑を横目に下り坂にはいると、遠目にラインナップが見えてくる。なんだかどきどきしてくる。

まずは、ハレイワからチェック。熱い砂に座り、海と正対する。インサイドではキッズがスープを乗りこなしている。ミドルにはあまり人影はなく、アウトにサーファーがラインナップしている。パッと見た目ダブルくらいか・・・・いや・・・・トリプルあるかな・・・・・なんかでかいんですけど・・・・・。

しばらく眺めていると、ライフガードが拡声器で海に向かってなにやら叫んでいる。どうやらカレントに流されたサーファーに向かって叫んでいたようだが、あっという間にダッシュで救助にパドルアウトしていった。これを見てると、こりゃやめた方が良さそうだなぁという気になり消沈してしまった。

戻ってきたライフガードにサイズを聞くと8〜10フィートとのこと、こりゃ諦めようと思い、さらにサイズの下がるプエナポイントへ移動。こちらはアウトでもせいぜいダブル位に見え、ミドルで胸肩という感じだったので安心することが出来た。アキレス腱断裂後遺症のcharlieとしては、まずはこの辺からということでしょう。

SURF N SEAというショップで板を物色する。板のストックは多くサイズも豊富でかなり悩めること請け合いです。結局、諸々の目的で9'6"のエポキシロングボードを購入した。別にZZさんにロングをすすめられたという理由から買ったわけではないのだが・・・。

プエナに戻って、入水。天気はいいしたるいけどロングにゃ最高な波で乗り放題だし、ノースショア初体験はお手軽な感じでスタートとなった。ノースにもお気軽なポイントがあったんだね。あ〜〜よかった。

それからいよいよ北上して、ポイントをチェックしていった。片側1車線の道路はやたらと渋滞なのだが、これはみんながサーフィンを見ようと駐車しようとするから起きる渋滞のようだった。パイプラインやサンセットの前後で渋滞してたから多分そうじゃないかな。


パイプラインのラインナップ
でかすぎでしょ!!


ここに来るには100年早いな・・・・と途方に暮れつつ妙にドキドキするcharlieであった
それにしても見るだけで感動しますよ
日本のプロをして「そこに入るだけで乗れなくても云々」と言うくらいだからねぇ。

ノースショアを十分に堪能してサウスへ戻った。

1月17日 朝起きて新聞チェック。


第一面がこれだもの
High Surf Warning was in effect for north-facing shoreだってさ!!
でかいはずだよ!!

本日はシーライフパークなぞで長閑に休憩。サンディービーチやコックローチビーチもチェックしてみた。いまいちだったけどね。
夕方ダイヤモンドヘッドで強風の中ちょっと揉まれてみた。

昔、立場は逆だった・・・


至福のひととき

1月18日 本日もノースへ向かう。まずはハレイワチェックしてみる。一昨日よりはサイズダウンしている。これなら何とかなるかもと思い、すかさずパドルアウト・・・しかし・・・

ノースは甘くなかったのである。
パドルアウトしてから、あっという間の出来事であった。「お前にはまだ早いのだ」と海に警告されているようだった。
この板買ってから2日経ってないんですけど・・・・
ローカルのおじさんが欲しいのいうので、そのままあげてしまった。直して乗るそうだ。

しかし、ここで引き下がるわけにはいかないのである。速攻、Bush Manの板を手に入れ再挑戦!


なんでも脚のせいにはしたくないけど、やっぱり調子は悪いのだ
人は結構いるけどそれなりに波をとるチャンスは巡ってくる

やっぱりショートの方がまだ慣れているせいか、それなりに何とかなるものである。ロングに乗るのは頭以下のところにしようと心に誓うcharlieであった。

帰り道のホノルルは大渋滞である。沖縄を思い出させるね。

1月19日 今日もやっぱりノースショア。波のサイズは昨日と同じ。ハレイワで少しずつ波に馴れていった。最近はでかいのに巻かれてなかったので息苦しかったが、少し馴れてくると余裕が出てくるものである。テイクオフが最も足に負担が大きく不安だが、乗ってしまうと今度はバンピーなフェイスと水の硬さにやられて踏み込むことが出来ない。諸々の理由はあるが要はいけてないのだ。「昔ならここのところから突っ込めたはずなのに」というようなセクションで、ビビって行けなかった瞬間にはかなり情けなくなったけど、数本の波をとることが出来た。


カメラがタイマーになっていて最後のクローズアウトセクションだけしか残りませんでした(T_T)
でも、雰囲気は伝わるでしょ?

午後はさらにロングを買い足して、プエナポイントでまったりした。板は佐川急便で別送品扱いにして日本航空との対決を避けた。


たかがかき氷と侮るなかれ!!
有名になるにはそれだけの旨さがあるのだ!!

1月20日 レンタカー返却もスムーズにいき、あっという間に機上の人になった。成田は大雪で1時間旋回し、着陸後もバスを1時間機内で待って疲れ果てた帰り道であった。

すぐに翼の上に雪が積もる。
隣の機体は除雪作業中


今回、ひょんなことからノースを体験したけど、やっぱり凄いところだった。
一生縁がないと思っていただけに、感慨深い旅となった。
遮二無二突進してノースを攻めようかと勘違いしそうなcharlieなのであった。

BACK