ツリーラン 修行の旅

text by charlie

2月10日 成田第一ターミナルで旅立ちのお寿司を食べることにした。お金に余裕が全くないので回転寿司に入ったのだが、これが史上最悪に不味い寿司屋であったため、JINJINとcharlieはやむなくまともな寿司屋に入り直すというハシゴを決行してしまった。成田で寿司屋のハシゴだなんて・・・全く何やってんだか。

ユナイテッドで飛んだのだが、これまた異様に座席ピッチが狭くてかなり苦痛な長時間フライトであった。(年とると文句が多くなるなぁ)

シアトルで乗り継ぎ、SPOKANEには昼過ぎには到着。空港側のRAMADAまでとぼとぼ歩いてチェックイン。時差ボケのせいでロビーのソファで眠り込んでしまった。

あまりに暇なのでタクシーに乗ってダウンタウンへ出てみたが、だだっ広いわりに廃墟も多く閑散とした街であった。夕飯に中華を食べようかとP.F.CHANGSに入ってみたが1時間半待ちといわれ、隣のRED ROBINへ。

ハンバーガーと馬鹿にするなかれ、結構いい味出しているのだ。
しかも、店員の女の子はかなり美人揃いである。

夜はホテルのプールで泳ごうかとも思ったが、ガキだらけだったので止めておいた。部屋でちびちびやってたらだんだん酔ってきて、勢いバーに繰り出しついつい飲み過ぎてしまったのであった。

2月11日 朝9時にピックアップ予定ということで8時半にはチェックアウトしてロビーで待つ。しかし、予定時間を過ぎても、待てど暮らせど迎えは来ない。いい加減にしびれを切らして、つたない英語でBaldfaceの事務所に問い合わせなどしていると、1時間遅れでやって来た。

すでに二人の日本人がバンの中に乗っていた。一人は昨日のフライトも同じであったスキーヤーTAIZAさん、もう一人はミシガン在住のshinkado氏であった。もちろん初対面なのだが、shinkado氏はこのページをすでに見たことがあるということでネットのすごさを再認識することになった。

カナダとの国境、難なくスルーパス

4時間弱の旅で、カナダのNELSONに到着。ここで先行組と合流し、一気にヘリで山に上がる・・・予定だったのだが、小雨降るガスのためにヘリは飛べず急遽キャットでの長旅を強いられることとなった。

まずは例によって「死んでも文句は言いません」という誓約書を書かされる


湖をボートで渡り、迎えに来たキャットに乗り込んでいく

1時間半はかからないが、なかなかの長旅で十分に酔える内容であった。この時点でキャット酔いのやばさに気づいてしまった。


標高は2000m近くまで上がるので随分気温は下がり、雨は雪に変わった
これはかなり雪が降ったときのロッジの風景である

とりあえず、gentemチーム8人は4人ずつの2班にわかれそれぞれのchaletsに腰を落ち着けた。charlie&JINJINのchaletsにはTT氏とpatagoniaのBABA君が一緒であった。


メインロッジにはゆっくりくつろげるスペースがありバーも併設されている。
しかも、従業員の女の子はこれまたかわいいのである。

プールバーも兼ねており優雅なロッジである
ちなみに地下には卓球台もあり、後日charlieは勝ち抜き戦でチャンピオンとなった(どうでもいいってか?(^_^;))

一応無線LANは繋がっていたが、メインロッジでのパソコン使用は控えて欲しいとのことであった。あくまでも下界を忘れてホリデーらしさを追求するためらしい。

時差ボケに苦しみつつ、なんとか夜をやり過ごした。

2月12日 いよいよ初日。朝のブリーフィングの後、恒例のビーコン捜索練習を行い、いざキャットに乗り込む。ゲストがキャビンに詰め込まれ早々に出発。

キャビンの中はこんな感じ 景色もあまり見えないし酔いやすい

まずは足馴らしのメローなツリーランからスタート。メインガイドのバフさんが滑りその後に続く。テールガイドの勇介くんが最後をチェックしてくれる。タイトなところがあるし、後ろの方で滑るとかなりテクニックが要求されるのだ。本数を重ねる毎ににオープンを含んでの長い斜面も滑らせてくれる。しかし、7割から8割はツリーランだ。斜面の読みが相当要求される。さすがにTT氏などは経験のなせる技なのか、巧みにいいラインをチョイスしてくる。charlie&JINJINはついて行くだけで精一杯といったところであった。一日に標高差20.000feet滑らせることになっているせいか、「NO, CAMERA!」とか言われちゃうのだ。写真撮ってる時間がもったいないらしい。約6.000m分の標高差のツリーランですよぉ、アンヌプリのピークから下まで全部ツリーランだとして、それ6本分ですからねぇ。


クレイグ ケリーを悼む墓標
思うことも多い

一日が終わった頃には脚はパンパンで、限界いっぱいまで大腿四頭筋を使い込んでしまったのだった。

4時頃ロッジに戻るので、そこから疲れをとるためにサウナに入る。このサウナは小屋の中に薪ストーブがついてるようなやつで、自分で薪をがんがん燃やして、その上に水かけて水蒸気を発生させるという完全セルフサービス型サウナなのだ。最初は要領がわからず暖まるまで1時間以上入っていたくらいだった。

実はBaldface専属のカメラマンがいて、時折現れてはみんなの写真を撮り、夕方6時から上映会をするという仕組みであった。


rider:JINJIN
風景としてはだいたいこんな感じかな
少し開けた部分でカメラマンが待っていたりするのだ

rider:JINJIN


rider:charlie

rider:JINJIN


やっぱりこの方 言わなくてもわかりますね
別にカメラマンと打ち合わせなんかしてないのにきっちり美しくショットが残る
さすがとしか言いようがない
プロの仕事である

gentem stickに興味をもつ外人も結構いて面白かったですよ。特にサーファー上がりのスノーボーダーは興味津々の反応でした。

2月13日 今日は新エリアへ遠征とのこと。キャットに揺られて30分。朝一はメローなツリーからはじまり少しずつ斜度が増していく感じ。さすがにもう脚が終わっていてかなり転びまくった。nakamura氏は美しく鋭い滑りで見ていてほれぼれするのであった。更にそのご子息であるkento君は師匠TT氏と絡みながらあちこちで飛びまくり皆の歓声を集めていた。BABA君はというと壁という壁に当て込みまくっていた。

今回最年長のtokura氏とakazawa氏はまさにいぶし銀の滑りであった。我々も年を理由にさぼるのは止めなければならないかもしれない(^_^;)

暖かいせいで汗ばみやすくゴーグルの曇りには散々泣かされた。これは結構みんな困っていたようだ。それにツリーを上手くこなせずあちこちぶつけたcharlieはブーツのラチェットをぶっ壊してしまった。

バックドアというポイントでラストランを滑り、かなり標高を落としたのだが、雪は相当悪くなっていた。

やっとのぞいた晴れ間の中に迎えのキャットがやってくる、やっと帰れる〜〜〜


キャットドライバーのテリー、ナイスガイだ!


何も写真がないので、自分たちのロッジに当て込んだりして・・・

ロッジに戻ると暖かいスープとアペタイザーが待っている。この日はスモークサーモン入りの巻きずしだった。

夕食時は外人さんが隣に座ったりして英語で話しかけられるので、なかなか気が抜けないのだ。屋外のタバコ場すら安全地帯ではない。夜はみなさん結構酔っぱらって饒舌になるので更に大変になる。

2月14日 バレンタインデーだがそんなことを考えている暇は全くない。新しい積雪もないが今日はそこに連れて行かれるのか。

天気は良さそうだが・・・

さすがに同行者みなさんチョット疲れ気味と言うことで、本日は昼飯をロッジに戻ることになった。やった(^^)/
外人さん達はガツガツ滑るようだが我々はそこまでガツガツしないモンね。ゆったりと滑ることが出来ていい感じになってきた。


記念撮影 勇介君眠ってますなぁ
トンガリ板が勢揃い!!

ちなみにこの日のアペタイザーはなんとギョウザであった。おまけに晩飯は超分厚いステーキで食い応えあった。

2月15日 いよいよ最終日。今日まで無事に滑れば卒業できるという意気込みで臨む。この日が結果として一番寒く、ゴーグルの曇りに悩まされずに快適であった。最後の方ではHotter than Hellなんてところも滑らせて頂き気持ちよく終了となった。

帰りはヘリであっという間の下山でござる。


視界悪いのによく飛んできたもんだと感心してしまう

トップガンJINJIN

でも急旋回はちょっとくるのだぁぁぁぁ

下界に降りた後はそれぞれの方法でアメリカへ戻る。国境ではさすがに色々と質問されたが、一番驚いたのはBaldfaceに行こうとしてカナダに入国拒否された人がアメリカ側の事務所で我々のシャトルバスを待っていたことだ。なんだか以前に違法行為をしたらしい。色々あるんだね。

shinkado氏とともにデニーズで大量のサンプラーを頂き、夜遅く就寝。

2月16日 gentemチーム全員がユナイテッドの狭いピッチに納まった。最近は出国にも指紋照合されたりするけど、アメリカは終わってる感じがしてならない。


ツリー道場終業式
なんだかんだで楽しい旅でした
みなさん本当にありがとうございました

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