時季はずれのJeffrey's Bay初体験記

photo by charlie&tochy
text by charlie

2001年晩秋 charlieとトッチーは何を思ったかいきなり世界有数のレギュラースポット、ジェフリーズベイへ向かうこととなった。最近旅づいているcharlieと仕事上海外に行くことが多いトッチーは、またしても身の程知らずの暴挙に出てしまうのである。とりあえず、季節はずれだしそんなにでかいことはないだろうという読みのもと、何とかなるでしょう!って感じで計画実行されることとなった。


11月16日 奄美からの東京直行便で羽田に到着したcharlieを迎えてくれたのは、Bobbyとトッチーとグリ君であった。金沢文庫でnoboru氏と合流した後、さらにiwami氏、tomoki氏を加えてこれから迎える冬シーズンの話題で楽しんだ。

11月17日 Bobbyの家で目覚めたときにはすでに11時をまわっていた。昨日、ウォッカにカンパリにテキーラといったせいか、かなりの頭痛である。Bobbyがすごい豪華な朝ご飯を作ってくれて大感激。おなかいっぱい食べた後、トッチーの愛車にて成田へ。今回は時間に余裕があったので、チェックインも余裕だった。トッチーの荷物がトータル45kgで、危うくエクセスバゲージでチャージされそうだったがなんとか事なきを得た。 
 18時20分発の香港行きキャセイパシフィックは順調に飛び、できて間もない新品の香港の空港に着いた。5時間ほどのフライトだったが、次の便のことを考えると屁でもなかった。1時間ちょっとの乗り継ぎ時間の後、いよいよ、サウスアフリカ航空に乗り込む。意外と混んでいる。B747で200人乗りなのでまあまあゆったりとはできるが所詮エコノミークラスではしれている。最初のうちはよかったが7,8時間経ってくると窮屈で死にそうである。でも、メンタワイの船酔いに比べれば楽なもんだと考えてやり過ごすことができた。結局、13時間くらいのフライトでヨハネスブルグに到着した。初めてのアフリカに足をつけたが、風景はあまりアフリカって感じではなくて感動することも特になかった。

やっと着いたぞーーー!!

 ジョバーグ(ヨハネスブルグ)の空港ではまたもポーター攻撃に遭う。どうもこれは馴染めない。だいたい信頼していいものかどうかの判断が非常に難しい。とりあえず、国内線までの乗り換えを結構手続きなどしてくれたりしたので、彼らの要求通り10ドル渡してあげた。
ジョバーグからPE(ポートエリザベス)までは1時間半ほどのフライトだが食事もでていい感じだった。
 ジョバーグ空港ではツアーガイドみたいな小さめの黒人が待っていてくれて、スムースにワーゲンのワンボックスにみなの板を載せて出発となった。空港からほど近いところには、道の右側に綺麗な住宅街、道の左にはバラック小屋のかたまり(タウンシップ)がありアパルトヘイトの名残りがみられた。後日、PEにある黒人が使うタクシーのたまり場を見せてもらったが、そこには近寄るなと言われた。確かにかなりやばそうであった。
 ワーゲンは西へ向かってフリーウェイをひた走る。車は少なく120q/hですいすい進む。確かにだだっ広さは感じるが、緑が多く北海道といっても通用しそうである。荷物のせいで人間は小さくならざるを得なかったが1時間ほどのドライブで目的地jeffreys bayが見えてきた。岬の先だけに建物が固まっていて異様な感じである。ちなみに看板にはjeffreys baaiとよく書いてある。アフリカーンスなのかな・・・

 今回宿泊したSQハウス(SEQUENCE HOUSE)は小綺麗なゲストハウスであった。3ベッドルームでまさにスーパーチューブスの前に建っていて、最高のロケーションである。気分は最高であった。Liz(Marc Spowartというシェイパーの奥さん)が出迎えてくれた。いろいろと説明してくれてとてもよくしてもらった。


左の白い建物がSQハウス
よく雑誌に出てくる波の写真を撮っている場所に立ち、ふりかえるとこんな風景になるのです
ちなみに波が全部つながるとちょうどこの写真で岸際の岩が見えなくなるとんでもない向こうまで乗っていけるそうです

歴史を感じさせる写真があちらこちらに掛けてある

 しかし、波はあまりなかった。いわゆる腰胸くらいである。確かに、小さくてもレギュラーに綺麗に割れていくので美しいブレイクであることはよくわかる。しかしインサイドは、貝が所々にビッシリとついている岩だらけである。かなり厳しそう。
 しかし、まずは海にはいることが大事なので、The Pointというブレイクに入った。3ミリのウェットにリーフブーツでいい感じである。しかし、波数が少ないので待っている間にすぐに冷えてきて体がカチコチになってしまう。早速、インサイドの浅場で転がってしまった。


ほとんどフラットのJ bay
手前の奇妙な植物がいかにもジェフリーズベイって感じでしょ?


近くに大きなスーパーがあって食料をそこで買い出し自炊というパターンであった。トッチーと色々買い込んだので初回から500ランドもかかってしまった。ハワイのコンドミニアムステイといった感じといえば分かりやすいであろうか。ただスーパーには魚介類が非常に少なかった。というよりなかったのが不思議である。あまり食べないのかな・・・・ちかくに釣具店はあったのに。

11月18日 雨 波はほとんどなし。
こういうときはサファリでしょうってことで、ADDO ELEPHANT PARKとSchotia Safariに行って来ました。朝一からサファリに行くことにしたので、本当に行けるか心配だったがPEのエージェントに頼んだらSchotia SafariのスタッフMalcolmが迎えに来てくれた。朝9時半に出発、PEで支払いをした後まずはADDOへ。日本から考えるとそれはそれは広大な面積である。そこに現在では350頭ほどの象が生息しているのだ。かなり近くで見れるので大迫力だった。


ADDOの象は厳密にはアフリカ象より少し小さい種らしい。
それでも大きい雌は6トンである。

これなんだかわかる?・・・・・          答え ふんころがし

ここまでは結構いい調子だった。そこそこの天気で楽しかった。次が問題のSchotia Game Reserveである。

これに乗ってサバンナを走り回るのだ

ここも広大な土地に多くの動物を放し飼いにしているところなのだが、広大すぎて見つけるのが大変なのだ。おまけに雨もザンザン降ってきてトレーナーの上からスノーボードウェアを着ているにもかかわらずかなり寒かった。

割と人なつこいkudu

あり塚ですよ 直径1mくらいです

アフリカだから屋根もいらない、すなわち濡れてこそアフリカと言っていたグループは土砂降りの中、びしょ濡れで何時間も走り回って死にそうになっていた。charlieとトッチーはドイツ人夫婦と一緒だったが屋根をつけてもらっていたので何とかしのげた。雨がひどいためかライオンはブッシュの中に隠れていてなかなか姿を見せない。7時半頃には諦めて屋外のバイキングへ。この頃には疲れ果てていて、ドイツ人の旦那さんと会話を継続することすら苦痛になっていた。しかも、21時過ぎから帰りがけに更にライオン探しへ。やめてくれーーーー!!ってかんじだったが、半野生のライオンたちは活発に動いていた。最後にかなりのライオンファミリーを観察することができた。帰りはほとんど眠ったままjeffrey's bayへ。夜中についたときにはへとへとになっていました。トッチーはmalcolmの話し相手をしていたようである。すごい。charlieは疲れると英語も全く理解できない。

11月19日 ヘナチョコ THE Day
結果からいうとこの日が最大サイズになった日であった。元々あまりサイズはないだろうと思っていたが、こんなにないと逆に退屈である。それでも、いいセットをつかめば頭チョイくらいでロングライドできるのである。jeffrey's bayはピーク側からボンヤーズ、スーパーチューブス、チューブス、ザ・ポイントと4セクションに分かれているが、スーパーチューブスだけでも軽く200mくらいはあると思われる。
実際にそんなに長くは乗れていないが、100mは確実に走れる。カットバックはなし。波質的にはパワーがなくていまいち物足りないが、それなりにJ bayを堪能することができた日であった。

rider:tochy photo:charlie

早い波の中にもセクションを見つけてトップで切り返す
rider:tochy photo:charlie

rider:charlie photo:tochy
セットの取れないcharlieのしょぼいライディングを根気強く撮ってくれたおかげでいい写真として残りました。
コンディションに恵まれない中でこれだけの写真が残れば上出来すぎです。ありがとう!!トッチー!!

近くのスーパーで買い込んだ食材で適当に料理し、6パックで16.5ランドのビールと南ア特産のワインで乾杯!!

けっこう上手いワイン

11月20日 そこそこは波がある。昨日よりは少し落ちたかも・・・・・。ウエット着て波乗りしてまったりして・・・・。


ジェフリーズベイらしいラインナップが見えるでしょ!!

11月21日 波は落ちてきた。何とかできるサイズではある。セットはたまにしか来ないので波待ちしていると体が固まってしまう。気温は高くても水温は低い。SQハウスは家の外に温水シャワーがあるので非常に快適、しかし髪を洗っていると何か頭痛い。飲み過ぎかな・・・・。後で気づいたのだが、なんと日焼けである。ハゲが頭頂葉にまで進出していたのである。誰か俺にも入るサーフィン用帽子を開発してくれ!!

11月22日 今日も波はない。Lizに迎えに来てもらってジェフリーズベイタウンを散策した。こぢんまりとして落ち着いたいい街である。
それにサーフショップがかなり多い。さすがである。とくにビラボンはでかい。

気軽に撮影に応じてくれる

散策後に、とりあえずちょっとだけ海に入ってみたが寒いだけなので速攻あがってしまった。
午後からはサンドボーディングに挑戦した。エッジのない短めのスノーボードのような物で砂丘を滑り降りる。


結構難しいんだよこれが!!
スプレーはなかなか上がりません

たぶん150cmくらい
ただ、乗るだけでは滑らないので1回滑るごとにワックスを塗る。しかも家庭用ワックスだ。

休憩タイム

暑い中のハイクはしんどいが、距離的には150m位なので大したことはない。登っては滑り登っては滑り、繰り返す。
スノーボードとは勝手が違うのでかなり戸惑った。

帰りにタウンシップの中を車で通ってみた。タウンシップとはアパルトヘイト時に作られた黒人居住区のことである。バラック小屋ばかりだがよく見るとそれなりにプールバーなどがあったりする。もちろんバラックだが・・・。
多くの黒人がたむろしていてなんだかパワーというか底知れぬ物を感じた。

疲れたのか・・・惰眠をむさぼるトッチー

夕食は食材を使い切って食べれないほどの量を作ってしまった。まあいいでしょう。ワインもたっぷり飲んだ。

11月23日 最終日 やっぱり波はない。仕方ないのでゆっくりとパッキングした。10時半に迎えのバンがやってきて、一路PEへ向かう。一度通った道なので帰りは早い感じだった。

カウンターでチェックイン
トッチーの荷物は相変わらず重たいが難なくスルーパス。


空港のロビーで地元の子供達とのスナップ

ジョバーグの空港は商店が充実していて色々見て回っている間に登場時刻を過ぎてしまって、全館放送で名前を呼ばれてしまった。危うく帰らぬ人になるところだった。香港までの13時間のフライトはやかましい中国人の隣で非常に不快であった。しかし、香港での飲茶は美味かったので帳消しというところか。
復路はトータルで19時間ほどの飛行時間であった。南アフリカは遠いな・・・・でもまた行きたい。もう少しハイシーズンに十分に時間をかけていろんなところを見てみたい。久々にいわゆる観光をしてみたいと思わせる国であった。
また、住んでみたいとも思わせる国であった。

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